apc株式会社

APC株式会社

【FCオーナーに裁量権を与える会社】

2025-07-15

私のビジネス仲間が、今年の春に帽子屋のフランチャイズ店(FC)を開業したので、是非来て欲しいと言われていたため、先日家族でご挨拶に行き、記念に私と妻が帽子を購入させて頂きました。その友人には、今度家族で沖縄に行く予定を伝えたところ、沖縄にも同じ帽子屋の本部経営店とFC店があるので、そちらにも是非、寄ってきて欲しいと言われました。

そんな経緯があって先週家族で沖縄に行った際に、その帽子屋にも寄ってきました。スケジュールの関係で、今回は本部経営店しか訪問できませんでしたが、その店には先日ビジネス仲間のお店で買った帽子を被ってお店に入ったところ、店長が直ぐに私の帽子に気が付いて「うちの帽子を被って頂き、有り難うございます」と話しかけてきました。

私は、友人が今春、埼玉にここのFC店を開業したので、ご挨拶に行った時にそのお店で買った帽子です。妻も買ったのですが、今まで買った帽子の中で一番気に入っていると言っています、と正直なお話を店長にしたところ、とても喜んでくれました。

その帽子のお陰で店長とはいろいろな話をすることができました。

例えば、店長は沖縄出身で、岐阜でカフェを経営していたけど、ある事情で店を閉じて沖縄に戻り、今はこの会社の店長をしていること。

また、この会社の帽子屋は現在、全国に110店舗もあって、そのうち70%がFC店で、帽子の生産を委託している韓国の会社には定期的にFC店の社長全員と本社スタッフが一緒に行って、各FC店で扱う商品を本部スタッフと一緒に相談して仕入れていると話していました。

FCと言えば、セブンイレブンやファミマのようなコンビニ業界が直ぐに頭に浮かぶのですが、私が知る範囲では、FC店のオーナーは、商品の選択余地はほとんどなく、地域商品やオリジナル商品は本部の承認も必要で、FCオーナーの自由裁量権はほとんどないイメージでした。

ところがこの帽子屋の場合は、一番重要な帽子の仕入に際して、FCオーナー自らが現地を訪問し、好みの商品を本部スタッフの助言をもらいながら選ぶことができる仕組みになっていて、本部主導のコンビニ業界とは大きく異なり、FCオーナーの裁量権を尊重するという、この帽子屋オーナーの経営哲学を強く感じることができました。

私の友人もその点がこの帽子屋FCを選んだ理由なのではないかとも思いました。

コンビニ業界のように、ほとんどの運営が本部主導で、独自の商品導入やお店のレイアウトを変えることさえもできないようであれば、FC社長は与えられたレールの上での単なる下働きでしかなく、私にはまったく魅力的には感じません。

今回、たまたまビジネス仲間が帽子屋のFC店を開業したことがきっかけで、沖縄に行った際にその本部経営店を訪問する機会があり、この帽子屋オーナーのFCに対する会社運営哲学に触れることができたことは、私にとってはとても印象的で、また嬉しく感じた出来事でした。

FCを運営する会社は、その業態によってFCオーナーに与える裁量権の幅はどうしても差が出てしまうのは仕方のないことだとは思いますが、基本的にはこの帽子屋オーナーのような運営哲学を持っていれば、FCオーナーはやりがいを持って楽しく仕事に取り組めるのではないかと思いました。

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