【日本の健康寿命は世界トップレベル】
2025-12-16

今年5月のコラムで、オーストリア国営放送からインタビューの申し出があり、インタビューを受けたことをお伝えしました。その趣旨は、オーストリアでは70歳以上でも仕事をしている人は例外的なので、日本のシニアの就業実態を知りたいということでした。
その後、特にお沙汰がなかったため、このインタビューは没になったのかなと思っていたのですが、現在、放送に向けた準備を進めているとの連絡があり、私の名前や所属などの確認がありました。
インタビューを受けたのは今年の5月だったので、それから随分と時間がかかっているので、放送にはいろいろな準備が必要なのですね。どのような放送内容で、私のインタビューがどのように扱われるのか、興味のあるところです。
思い起こせば、このインタビューがきっかけで、私はオーストリアの高齢者のライフスタイルや平均寿命、健康寿命を調べて、日本とは平均寿命はそれほど変わらないにもかかわらず、健康寿命は日本の74歳に対し、オーストリアは65歳で日本とは9年も違うことに驚いたところです。そして、オーストリアだけでなく、独、仏、英、伊などの主要な欧州各国もオーストリアと同様な健康寿命であることがわかりました。
あのインタビューがきっかけで、日本と欧州の老後のライフスタイルが大きく異なることがわかり、私もとても勉強になりました。
人生100年時代の老後をいきいきと生きるためには、どのようなライフスタイルがいいのか、とても大事なテーマでもありますし、諸外国とのライフスタイルの違いを知ることで、そのヒントがつかめるかもしれません。
先月、娘に誘われて妻と一緒にシンガポール、ドバイ経由でアラブ首長国連邦のアブダビに行ってきましたが、サウジアラビア、イスラエル、アラブ首長国連邦、イランなど主要な中東各国の平均寿命も日本と変わらないか若干短い程度なのですが、健康寿命となると欧州と同じように65歳前後に下がってしまうようです。
その理由としては、欧州と同様に中東各国の医療制度や生活習慣、社会構造の違いが影響しているとみられています。
健康寿命は、シンガポール、日本、韓国が世界のトップ3に位置していて、医療制度の充実・予防医療・生活習慣の良さが背景にはあるようですが、最近では、良し悪しの議論は残るとは思いますが、日本は高齢になっても働き続ける人が増えているため、今後もさらに健康寿命は延びていくと私は思っています。
