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【がん末期から生還し、卒寿を迎える元上司】

2023-01-28

元会社の上司が今年90歳になるので、関係者でお祝い会をしたいとの連絡を先輩からもらいました。私は、その上司から今でも毎年年賀状を頂くのですが、その都度、元気で過ごされていることを嬉しく思い、感慨深く感じています。

それは、次のような理由があるからです。

20年ほど前になりますが、その上司から肝臓がんで信頼できる病院を教えて欲しいとの電話がありました。聞けば、腹痛と下血のため近くの病院で診てもらったところ、肝臓がんの末期状態で余命は数カ月と宣告されたとのことでした。

しかし、その上司は諦めきれず、最先端の病院で診てもらいたいとの思いで会社に電話をしてきました。

当時、私の勤務する会社は抗がん剤が主力製品の一つであったため、全国で臨床研究を展開していて、全国各領域の専門医とはコンタクトが強い関係にありました。そこで、思い当たる何人かの専門医師の営業担当者に連絡を取り、元上司の状況説明とその専門医師が信頼できる医師かどうか、急遽診察をしてもらえるかどうかなどを確認したところ、東京都立駒込病院の先生が総合的にはベストで、直ぐに診てくれるかどうか担当者が確認してくれることになりました。

その先生は、いつ食事をしているかわからないほど忙しい先生だったのですが、担当者との人間関係もあり時間を空けて診てくれることになりました。そこで、元上司は急遽タクシーで駒込病院に駆けつけて診てもらえることになり、その結果、緊急手術が必要とのことで、その場で手術を受けることができました。

手術後の医師のコメントとしては、開腹してがんが広範囲に拡散している場合は、手術はせずにそのまま閉じて終了するそうですが、幸い、がんが限局的であったので、手術をしてがんをほぼ取り除くことができたとのこと。ただ転移している可能は高いので、術後の補助療法は必要とのことで、私の会社の抗がん剤をしばらくの間は服用していました。

そのような状況でしたので、一命は取り留めたものの、治癒の目安とされる5年生存は難しいだろう、というのが関係者の見解でした。

ところが、毎年毎年元気であると年賀状でご報告を頂き続け、これで足掛け20年になります。そして今年で90歳を迎えるというのですから、まさに驚き以外の何物でもありません。

元々私は、長寿で心身共に元気な方々に興味を抱いておりますので、この元上司はどのようにしてがんの末期から見事に生還し、今年卒寿を迎える現在までどのような生き方をしてきたのか、是非ともお祝い会でお話をお伺いしたいと思っております。

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