【厚生労働省の報告よりも長い健康寿命の実感】
2024-12-30
高齢化社会が進んでいるせいか、最近は80歳以上でも元気な老人が身の回りに多くいて、またTVでも見る機会が増えました。
特に最近TVで見て驚いたのは、世界最高齢の現役トライアスロン選手にして、世界最高齢のアイアンマン世界選手権完走者のギネス世界記録を持つ91歳の“鉄人”、 稲田弘さん。
アイアンマンレースは、トライアスロン競技の最高峰といわれ、水泳3.8km・バイク180km・ラン42.2kmの総距離226kmを、16〜17時間の制限時間内に走破する世界一過酷なレースと言われている競技で、そんな競技でのギネス世界記録というから驚きです。
厚生労働省「令和5年簡易生命表の概況」によると、日本の平均寿命は男性81.09年、女性87.14年で、健康寿命は男性72.68年、女性75.38年となっています。
しかしながら、身の回りの老人やTVで放映されている老人の年齢を聞くと、80歳以上でも元気な人が多く、特に厚生労働省が発表している健康寿命と実感との間に大きな年齢の乖離があります。
更に、年の瀬が近づいてくると喪中の挨拶が届き、そこには死亡年齢も記載されていることが多く、多くの方の死亡年齢は90歳前後の年齢になっていて、平均寿命より高齢でお亡くなりになっている方が多いんだなという実感もありました。
そこで、過去4年間に受け取った喪中はがきが手元に残っていたので調べてみると、死亡年齢が記載されていたハガキが50通ほどあったので、お亡くなりになった年齢を集計してみたところ、男性は平均85歳、女性は平均92歳で、いずれも厚生労働省の発表よりは4~5歳高齢でお亡くなりになっていました。
厚生労働省の平均寿命や健康年齢と身の回りの実感年齢との間には乖離があるのですが、この乖離について、2019年12月14日に老いの工学研究所が、「ほとんどの人が知らない。”本当の”健康寿命は、男女とも80歳代だった」という記事をWebマガジンに掲載していて、その中で乖離の理由を述べていました。
その記事の中では、乖離の理由とともに、今、私たちが共有すべきは、65歳で健康な人の「健康寿命」は男性が82歳、女性は85歳であるという事実で、65歳で健康な人ならその後、平均して20年程度の自立生活期間があり、大切なのは「健康寿命を延ばす」ことより、「平均でも約20年ある健康な高齢期を、どのようにして有意義に楽しく暮らすか」であるはずです、と述べていました。
このように、元気な高齢者が益々増えている日本の現状を踏まえ、私は、2025年を迎えるにあたり、改めて「いかに健康寿命を延すか」について考えたところ、「いかに有意義で楽しい日々を送るか」を考え実践をしていくことが、結果として健康寿命の延長にもつながるのではないかと思いました。