【女優 高峰秀子の元専属マッサージ師の恐るべきパワー!】
2022-04-15
私が20代の頃は残業も多く、生活も不規則だったこともあって、両手が上がらないほど背中が痛い状態が長く続いたことがありました。
整形外科には何度も通ったのですが、治療も薬も全く効果がありませんでした。仕事を休むことができない状況でしたので、背中の痛みを耐えながら大阪へ出張に行ったことがありました。この痛みが少しでも楽になればという気持ちで、宿泊先のホテルでマッサージをお願いしました。
ホテルに来たマッサージの方は、50歳前後と思われるオバサンで、とても体格が良く力がありそうでした。昔は女優の高峰秀子さんの専属マッサージ師だったそうで、「私はこの指1本で、どんな大男でも泣かせることができるのよ」といって、自慢をしていました。
「背中の痛みが長い間取れず、医者に診てもらっても一向に治らないんだけど」とマッサージを受けながら言ったところ、「あなた、全身バリバリに凝ってるね。こりゃ、一回じゃ治らないので、明日も私を指名して。今日と明日、全身のマッサージを2日続けてしたら良くなるよ。西洋医学のように痛いところだけの治療をしてもダメ。東洋医学のように全身のマッサージをして血行を良くしなければ治らないよ」と自信満々で言われました。
私は当時、マッサージを信用していたわけではなく、ただ翌日も指名を取りたいだけなんじゃないかな、程度にしか思っていませんでした。
この痛みは、長い間医者に診てもらってもまったく治らなかったので、ダメ元でこのマッサージオバサンに翌日もお願いしました。
この大阪出張中のマッサージ後2~3日経過した頃になると、あれだけ痛かった背中の痛みがなくなり、あのマッサージオバサンの話を信じざるを得なくなりました。
オバサンのマッサージパワー 恐るべし! です。
私はこの貴重な体験がきっかけで、各臓器や機能に焦点を当てた西洋医学ではなく、体全体のバランスを考えた東洋医学的な考え方に興味を持つようになりました。
経済の世界では、「ミクロ経済」と「マクロ経済」という考え方があります。
「ミクロ経済」とは、「経済の基本単位である企業や家計など個別の主体について見るもの」を意味し、「ミクロな視点」に立っていて理論的な面が強いのが特徴です。
一方「マクロ経済」は「一国や世界の経済全体を見るもの」です。
医学の世界においては、「ミクロ医学」とか「マクロ医学」という言葉があるかどうかはわかりませんが、肉体を細かくパーツ(臓器や機能)分けをして、その各パーツごとの働きに異常がないかを理論的に細かく診断・治療していく「西洋医学」があり、一方では、体全体に重点を置いて診断を行い、そのバランスを調整することで治療していく「東洋医学」があります。
その観点では、西洋医学は「ミクロ医学」、東洋医学は「マクロ医学」と言っても良さそうですね。
経済では、「ミクロ経済」と「マクロ経済」の両方の観点から経済を考えることが必要なように、医学においてもケースによって東洋医学や西洋医学をうまく使い分けたり融合させたりすることが必要ではないかと思っています。
事実、私の背中の痛みは間違いなく、東洋医学的な治療の方が勝ったのは確かです。