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【ノーベル生理学・医学賞への貢献】  

2023-10-17

今年のノーベル生理学・医学賞は、mRNAワクチンの実現につながる発見をした米ペンシルベニア大のカタリン・カリコ非常勤教授とドリュー・ワイスマン教授に贈られることが発表されました。この技術を使って新型コロナワクチンが開発され、世界で何百万人もの命を救ったことが評価されたとのことです。

このノーベル生理学・医学賞で「3人目の受賞者」になったかもしれない日本の研究者がいて、その方の貢献をたたえる記事が朝日新聞(2023/10/6)に掲載されていました。

その方は、古市泰宏さん。

昨年10月8日に81歳で亡くなられました。

古市さんは、「キャップ」と呼ばれるmRNAの端末につく特殊な構造を発見し、これによってmRNAは分解が妨げられ、安定した状態を保つことができるようになりました。

新型コロナワクチンには、古市さんが発見したこの技術も使われています。

ご家族によると、古市さんがmRNAワクチンを接種した際に「30代の時に発見した成果が、自分の体の中に入っていることが嬉しい」と話したと言います。

古市さんを「師匠」と慕っていた国立がん研究センターの増富健吉・がん幹細胞研究分野長は、古市さんの口癖は、「Y・M・W」。

「やって・みないと・わからない」という意味だそうです。

「最新の技術を学び、世界中の研究者とも交流し、だれもやってなく、言っていない新しいことに挑戦するように」と、若い研究者を励ましていたそうです。

増富さんは、「古市先生の発見がmRNAワクチンの開発に貢献していたということを、多くの人に忘れないでいてもらいたい」と話しているようです。

古市さんは、以前、私が勤務していた会社の生物工学部門長を担当していた方なので、より親近感があるだけに、増富さんと同様に、このような報道をして頂けるととても嬉しく思います。

そして、古市さんの口癖である「Y・M・W」「やって・みないと・わからない」は、研究分野だけでなく、すべてのことに共通する名言ではないかと思います。

私は、以前から「ダメ元」という言葉が大好きで、「ダメで元々なのだからやってみよう」とチャレンジすることが多かったので、古市さんのmRNAワクチンの開発への貢献と共に、口癖の「Y・M・W」という「考え方」も忘れないようにしたいと思っています。

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