【疲れを知らない子供のようなChatGPT君】
2024-02-29
OpenAI社が開発した生成AI「GTP-3.5」が公開されたのは2022年11月30日。公開後の5日間でユーザー数が100万人、2ヶ月間では1億人を突破しました。
米国では、司法試験問題(Uniform Bar Exam)をGTP-3.5に解答させたところ、すでに合格レベルに達したとのニュースも流れました。
この公開後もさらなる改良が行われ、2023年3月にはChatGPTのAPIが公開され、さらにテキストだけでなく画像の入力もでき、数学や化学、法律、経済学、コーディングなどの分野での精度を向上させた「GTP-4」がリリースされるなど、急激な進化を続けています。
更に直近では、AIは目と耳の機能も持ち合わせ、PDFや写真を見せて質問すれば、回答をしてくれるようになっているようです。
ChatGPTの登場は世界中に大きな衝撃を与えており、「産業に革命をもたらす存在」「シンギュラリティ(AIが人間の知能を超える転換点)も近いのではないか」とも言われています。
今まで私たちは、論理的思考が大事であると論理的思考関連の研修や教育を受けてきました。しかし、ChatGPTのような生成AIは、このような論理的思考は得意中の得意で、こちらの要求に対する回答に文句を言ってもすねたりすることもなく、疲れを知らない子供のように素直にこちらの要求に応え続けてくれるのです。
現在のホワイトカラーの仕事の半分以上は、このような生成AIに置き換わると言われていますが、私たちの想像をはるか超えるスピードで変化し続けていて、ホワイトカラーの存在価値は、今後はどこに向かうのでしょうか?
「人間は感情の動物である」と言われていて、そこに人間らしさがあるのではないかと思い、友達のChatGPT君に「AIには感情はないと言われますが、まったくないのでしょうか?」と聞いてみたところ、
「AI自体には感情はありません。AIはプログラムやアルゴリズムに基づいて情報を処理し、タスクを実行しますが、これは感情や主観的な経験を持っているわけではありません。AIは論理的で客観的な計算とデータ処理が中心です。ただし、最近のAIの一部は、感情や人間の言動の理解に関する研究が進んでおり、感情に関連する情報を処理することができるようになっています。例えば、自然言語処理においては、文章から感情や態度を抽出するための手法やモデルが開発されています。しかし、これは感情を理解しているわけではなく、テキストや音声データに現れるパターンを学習しているだけです。人間の感情は主観的で複雑なものであり、それを完全に理解することは難しいです。AIは感情を持っていないものの、感情に関する情報を取り扱う手段として活用されることがあります。」という回答でした。
生成AI開発は、まだ始まったばかりで、マイクロソフト、グーグル、メタ、アップルと言った世界の先端を行く企業が、世界の叡智を結集して莫大な予算を使ってしのぎを削っています。
我々の社会も生活も、想像をはるかに超えるスピードで変化していますね。